高知県でぜひ食べておきたかったのが、某県民紹介TV番組で取り上げられた「みそカツラーメン」です。元祖といわれている「豚太郎」はたくさん店舗があるのですが、土佐市まできてやっと入店できました。
「みそカツラーメン」とは?
遍路出発前から高知県に行ったらぜひ食べてみたかったのが「みそカツラーメン」です。
以前、某県民紹介TV番組で取り上げられていて、そのありそうでなかった感でとても印象に残っていました。
「みそカツ」といえば名古屋のとんかつに八丁味噌ベースのタレをかけたものが有名ですよね。
なぜ高知県で「みそカツ」なんだろうと思いますが、なんのことはない、このラーメンの元祖といわれている「豚太郎(とんたろう)」というお店の店主が、ラーメン店開業以前に食堂を経営しており、食堂で人気メニューだった「とんかつ」をラーメンに入れればおいしいのではないかと、みそラーメンに入れてみたのが始まりだそうです。
それが「豚太郎」のチェーン多店舗展開で高知県中に広がっていき、認知されるにしたがって、他のお店でもメニューに取り入れることが増えてきたとのこと。
高知県民が、ご当地メニューとしてどれだけ認識しているかはわからないのですが、他地域ではなかなか見かけないメニューだと思いますので、「ご当地ラーメン」ということになるんだと思います。
ということで、35番札所清瀧寺に参拝し、36番札所青龍寺に向かう途中の土佐市街で発見した「豚太郎 高岡店」で私が食べた「みそカツラーメン」をさっそく紹介しますので、まずは写真をご覧ください。
写真をみると「あーそういうことね」となりますよね。
特に珍しいものではないと思うのですが、このありそうでなかった感がご当地感・地方感・地元感で、なんとなく心地よいのは私だけでしょうか。
室戸の「道の駅 キラメッセ室戸」で購入した「カツカレーパン」にも同じにおいを感じました。
※「カツカレーパン」に関しては以下リンクの記事もぜひご覧ください。
【道の駅キラメッセ室戸】羽根名物「お倉饅頭」と地元老舗ベーカリーの素朴なパン
「みそカツラーメン」の肝心の味はというと、味やコクが強すぎないあっさりめで唐辛子のピリ辛が少し効いたスープを、とんかつがしっかり吸い込んでしなっとした衣が、想像以上にラーメンと自然にマッチングしています。
とんかつ単体として食べると、おそらく物足りなく感じてしまう肉の厚さと衣の「さくっとしてなさ感」なのですが、ラーメンに入れることを想定してなのか(そこまで深く考えているかはわかりません)、私はとてもよくできたバランスだと思いました。
トッピングのもやしのシャキッ感とねぎの風味もアクセントになっています。
ラーメン自体が全体的にあえて強く主張しすぎない普通な感じになっているのも好感をもてました。
ちなみに、このお店はメニューが豊富で、私が入店した際には私以外は皆さん地元のお客さんだったと思うのですが、それぞれいろんなメニューを頼んでいて、「みそカツラーメン」を頼んでいる人はゼロでした。
地元に浸透しているのかいないのかもよくわからない感じが、B級感をさらに強めていて、私はこういうのが好きです。
「ぶたたろうじゃないよ~とんたろうだよ」の「豚太郎」の不思議
私が訪問した「豚太郎」は、高知県を中心に愛媛県や香川県にも店舗展開するラーメンチェーンです。
四国では「ぶたたろうじゃないよ~とんたろうだよ」というフレーズが印象的なTVCMも流れているようで、けっこう認知されているようです。
この豚太郎で不思議なのが、チェーン店なのに、それぞれのお店でメニューや味が違うそうなのです。
公式ホームページにも
豚太郎には全店舗に共通したお馴染みの4つのメニュー(しお・しょうゆ・みそラーメン・ギョウザがあります。)
その他は各店舗のセンスで味もメニューも様々!
と堂々と掲載されています。
さらに公式ホームページのTOPでも大々的にアピールしている「みそカツラーメン」ですら、全店舗で提供しているわけではないようなので、もし「みそカツラーメン」を期待して訪問する際は注意してください。
※愛媛県や香川県の「豚太郎」は経営母体自体が別会社のようです。
私が訪問した土佐市の「高岡店」にたどりつくまでの遍路道中でも「室戸店」「田野店」「赤岡店」「野市店」といくつもの店舗を見かけたのですが、なぜかすべて閉まっていました。
私が訪問したときがたまたま営業時間外だったのかもしれませんが、ずっとお預けをくらっていたようになっていて、「高岡店」でやっとのことで入店できたことが、みそカツラーメンの評価を大きく高めた可能性もあります。
四国中にかなりの数の店舗があり、遍路道沿いでも見かけますので、遍路道中にぜひ試してみていただきたいお店のひとつです。手軽に利用できるので、いろいろなお店のメニューや味の違いを確かめながら進むのもよいのではないでしょうか。
四国のご当地感が出ているネタとしてもおもしろいお店だと思います。
店名: | 豚太郎 高岡店 |
営業時間: | 11:00~22:00 |
定休日: | 木曜 |
住所: | 高知県土佐市高岡町甲738-1 |
電話: | 088-852-6451 |
運営会社HP: | http://www.tontaro-kochi.com/ |