香川県中西部のまんのう町にある「国営讃岐まんのう公園」は、日本最大級の灌漑用ため池「満濃池」の西南岸に整備された350haの四国唯一の国営公園です。広大な敷地には四季折々の花々が植わり、各種催しには多くの人が訪れます。
四国唯一の国営公園「国営讃岐まんのう公園」
香川県中西部のまんのう町にある「国営讃岐まんのう公園」は、国内最大級の灌漑用ため池「満濃池(まんのういけ)」を望む丘陵地に位置する、四国地方で唯一の国営公園です。満濃池は、古くは香川県出身の弘法大師空海が修築に関わったというエピソードもあり、池のほとりには四国別格二十霊場17番札所神野寺もあり、お遍路とも関連があります。
※満濃池については、以下リンクの記事でも紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。
【満濃池】国内最大級の農業用ため池は平安時代に空海が修築しその礎を築く
国営公園とは、国土交通省が設置する都市公園の一種で、300haを超える大規模な公園です。都市公園法に定められた要件を満たしている公園または緑地で、国が指定し、管理主体とも国です。
国営公園には2種類があり、都道府県の区域を超えるような広域的な利用に供することを目的とした公園と、国家的な記念事業として、または優れた文化的資産の保存活用を図るため閣議決定により設置された公園で、国営讃岐まんのう公園は後者にあたります。全国で国営公園は16ヶ所しかない希少な公園です。
ちなみに日本最大級の国営公園は、都道府県の区域を超えるような広域的な利用になっている岐阜県、愛知県、三重県と3県に渡って広がる473.5haの国営木曽三川公園です。
四季折々の花々や大規模ライトアップイベント
国営讃岐まんのう公園は、満濃池とその周辺の豊かな自然と風土を生かし、基本テーマを「人間との語らい、自然・宇宙とのふれあい」として公園の整備が行われました。 昭和59年(1984年)に事業採択され、平成10年(1998年)に第一期が開園、平成25年(2013年)に全面が開園しました。約350haの広大な園内には、竜頭の丘、竜頭の森、竜頭の里、湖畔の森のゾーン、また自然生態園やさぬきの森、さらにオートキャンプ場などの多種多様な施設が集積しています。
年間を通して子どもから大人まで楽しむことができるように、いたる所がチューリップ、アジサイ、ヒマワリ、コスモス、スイセンなど色とりどりの花々で彩られています。春は四国各地のB級グルメが年に一度集まる「四国B級ご当地グルメフェスタinまんのう公園」や「しこく88kmリレーマラソン」、夏はイルミネーションで彩られ花火も打ち上げる「サマーナイトフェスティバル」や「あじさいまつり」、秋は100万株を超えるといわれるコスモスとキバナコスモスが咲く「コスモスフェスタ」など、冬は11月下旬から年明けまで、園内に約50万球のイルミネーションで彩られる「まんのう公園ウィンターファンタジー」、「国営讃岐まんのう公園リレーマラソン大会」など四季折々に多彩なイベントが催され、多くの人でにぎわいます。
竜頭の里ゾーンにある芝生広場は、8つのお椀型の山にかこまれた広場です。アスレチックや大型遊具では、竜をかたどった「大型ネット式ジャングルジム」や、すり鉢状のトランポリン「ありじごく」のほか、ボルダリング体験が楽しめる遊具など、子どもたちが喜びそうな遊びスポットが点在しています。中でも、跳んだりはねたり、雲の上を歩くような不思議な感覚を味わうことができ、いろいろな楽しみ方ができる大型遊具「ふわふわドーム」と霧につつまれてる龍の祠から流れ出る水と遊べる噴水広場の「ドラ夢の泉広場」は大人気ということです。
落差14m、長さ65mの超ロングローラー滑り台「エックスライダー」は4つの砦、ザイルクライマーなど様々な遊具が楽しめます。
また、里山を復元した自然生態園は、ため池のある里山を復元したフィールドミュージアムです。自然生態観察園と自然生態展示館があり、農作業、工作体験、小動物とのふれあいなどを実施しています。体験教室は、里山生活体験、 陶芸、 ハーブ、 木工、 パン等々の教室と幅広く、さらにオートキャンプ場 「ホッ!とステイまんのう」は日本オートキャンプ協会より五つ星認定を受けており、アウトドアアクティビティの環境としても最適です。
お遍路道中に弘法大師空海ゆかりの満濃池や別格17番札所神野寺を訪れた際には、ぜひ国営讃岐まんのう公園にも立ち寄ってみてください。四季折々の花々に癒され、催しや体験を楽しめると思います。
【「国営讃岐まんのう公園」 地図】