24番札所最御崎寺から10kmほど手前の遍路道沿いに、廃校になった小学校を改修した「むろと廃校水族館」があります。教室やプールで魚たちが自由に泳ぐ姿に、ひとときの癒しを感じるスポットです。
廃校を活用した室戸の新観光スポット
2018年4月に開館した「むろと廃校水族館」は、室戸岬町にあった旧室戸市立椎名小学校を改修してできた施設で、室戸岬の先端から10kmほど離れた場所にあります。
運営はNPO法人日本ウミガメ協議会が行っており、なんと年中無休。開館して1年の間に17万人もの人々が訪れた室戸の新しい観光スポットです。
小学校というロケーションを利用した斬新な展示にノスタルジーも刺激されます。童心に戻って楽しめる場所です。
展示されているのは全部地元の魚たち
展示されている魚たちは、地元の漁師にもらったものや、職員が釣ったもの(!)などで構成されているとか。ウミガメくんも定置網にひっかかってしまったものを譲り受けるのだそうです。
1階が巨大水槽のスペースで、2階以降は教室をそのまま使った学習展示や漁業関係の図書館などが入っています。
巨大水槽になった屋外の25mプール
むろと廃校水族館の見所のひとつに、屋外にある25mプールをそのまま巨大水槽にした展示があります。大きなプールにはサメたちがスイスイと泳いでいて、横の小さなプールではウミガメたちが日向ぼっこ。大小様々な魚がサメと一緒のプールに泳いでいるのですが、食べられてしまわないのでしょうか?
併設のコミュニティスペースでカフェ体験
水族館の横には地域のコミュニティ施設「椎名集落活動センターたのしいな」が併設されていて、地元の方々の交流の場になっているようです。水族館に行った日はちょうど月に2回開かれるというコミュニティカフェの日だったので、お邪魔してコーヒーとお菓子をいただいてきました。
施設をキョロキョロ見回していたら、カフェを運営している女性が話しかけてくれて、この場所の活動資料などを見せてくださいました。聞くところによるとその女性は神奈川県からの移住者で、主体的に地域活動に関わっている様子。現在進行形で、若い人や移住者が活躍する土壌をつくられているのだなぁという印象を受けました。
ここでは、カフェの運営者も利用している地元の人たちも、明るい雰囲気でわきあいあいとしていたのが印象に残っています。一人で飛び入り参加した私も、自然とその中になじめる感じ。こんな風に地域の交流の場に少しだけ参加できたことも「むろと廃校水族館」の思い出の一つになりました。
集落活動センターポータルサイト「えいとここうち」:センター紹介 https://www.eitoko.jp/center/dtl.php?ID=2033
この「むろと廃校水族館」は、23番札所薬王寺から24番札所最御崎寺までの75kmある試練の道にあって、ひとときの安らぎを感じられるスポットです。たまたま遭遇したコミュニティカフェで地元の人とお話するなど別の楽しみも体験できる幸運もありました。珍しい展示形式の水族館を楽しむのはもちろん、地元の人との出会いやふれあいにも恵まれるかもしれません。
店名: | むろと廃校水族館 |
営業時間: | 9:00~18:00 ※10~3月は9:00~17:00 |
定休日: | 年中無休 |
住所: | 高知県室戸市室戸岬町533-2 |
電話: | 0887-22-0815 |
施設HP: | http://higashi-kochi.jp/sightseeing/post-133.html |