結願の88番札所大窪寺に向かう途中の前山おへんろ交流サロンでは四国八十八ヶ所自転車遍路大使に申請。歩きか自転車で八十八ヶ所霊場をまわった人がもらえる任命書を受け取る。
「四国八十八ヶ所自転車遍路大使任命書 」をもらえるおへんろ交流サロン
88番礼所大窪寺へ向かう途中に"前山おへんろ交流サロン"がある。道の駅ながおの向かい側にあるこの建物では、お遍路さん同士や地元の人と交流ができる空間になっているだけではなく、お遍路の歴史情報が展示されている。
そしてここでは、88番札所で結願目前のお遍路さんに対して「四国八十八ヶ所遍路大使任命書」が発行される仕組みがある。任命書は、自分の体を使って四国を1周し、88番礼所まで訪れた歩き遍路と自転車遍路の人のみが対象。つまり車やバスでお遍路をまわった人は対象外となっている。
申請書類に氏名、住所、遍路をスタートした年月日と場所、遍路を結願した年月日と場所を書くと、優しいスタッフさんがその場で任命書を作り上げてくれる。お遍路記念のバッジ(自転車遍路=緑色バッジ/歩き遍路=赤色バッジ)も証明としてもらえるのが嬉しい。そして、任命書を受け取り遍路アンバサダーの称号が与えらえる。
ボランティアのスタッフさんからは、お茶(冷えてるのと温かいのと両方いただいた)とお菓子と手作りの小物でお接待を受けた。聞いたところによると、今年(2020年)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年よりお遍路さんが少ないとのこと。また昨年(2019年)は年間2500人から3000人の歩きお遍路さんがいたが、今年は7月1日から200人ほどしかおらず、集計期間が短いとはいえかなり減少している。お遍路を歩くのは今では外国人比率が多くなり、インバウンドの国際的な往来が激減したタイミングと同時に、道端で見かける外国人お遍路さんも減ったそうだ。
自転車遍路に関しては、年間200人程が挑戦しているそう。今年は私で自転車遍路20人目の任命書。これからは人の流れも回復してお遍路の文化と四国に触れる人が戻って来ることを願わずにいられない。
【「前山おへんろ交流サロン」 地図】