四国遍路を歩いて巡るときにお遍路さんが通る歩き遍路道には新旧先人の残した道標が存在します。次の札所へとお遍路さんを導いてくれる大きな味方です。
四国八十八ヶ所を歩き遍路として回っていると、至る所でこのような道標が目に入ってきます。
へんろみち保存協力会(松山市)の有志の方々によるもので、遍路道を歩いているお遍路さんが道に迷わないように、市街地・山道問わず設置されています。
※へんろみち保存協力会が発行する遍路地図や遍路解説書に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【お遍路地図】歩き遍路に必要なおすすめのマップ「黄色い地図」の便利なポイント
【お遍路解説本】歩き遍路に必要な基礎知識が詰まったバイブル的一冊
特に山道を歩いている時、分岐に差し掛かった時。
こう言った場面でこの道標は強い味方で、発見するたびに自分の歩いている道順が合っているんだ、という安心感を得ることができます。
遍路の父と呼ばれた真念の存在
道標は、大坂の僧侶「真念(しんねん)法師」の物が始まりとされる。
江戸期の道路未整備の時代に四国遍路を20周ほど回ったという真念は、後年訪れる四国遍路が道に迷わないように、と自身の経験を元に道標を200基以上建立した。
それらは遍路石と呼ばれ、現在でもいくつか確認されている。
風化して字が読めなくなっているものや、石柱自体が道路整備などによって消失してしまっている例も多い。
38番札所と39番札所の間に現存するこの遍路石は大変貴重である。
感謝の気持ちを忘れず遍路の旅を
その多くは有志やボランティアさんの手によって保全されています。
道標や立て看板の設置の他 頻繁な草刈りなど、万人の労苦があって遍路道を歩くことができています。
「歩かせていただく」
遍路道には私有地も多く存在します。
謙虚な気持ちで歩かせていただきましょう。