【土佐温泉】高知市街地南部にある地域の人の生活感を感じることができるレトロ銭湯

高知市街地南部の住宅街にある昔ながらの銭湯「土佐温泉」は、昭和時代のノスタルジックな雰囲気を感じることができ、遍路道中や観光の立ち寄りにおすすめです。高知市の歴史や地域の人の生活感体感してみてください。

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高知市中心市街地の住宅街にある昔ながらの銭湯「土佐温泉」

30番札所善楽寺31番札所竹林寺は、高知市中心市街地から近く、中心街に観光で立ち寄ったり、宿泊をしたりするお遍路さんは多いと思います。そんなときに、ぜひ体験してもらいたいのが、昔ながらの「銭湯」です。
日本全国そうですが、昭和の時代は街にいくつもの銭湯(公衆浴場)があり、市民の日常生活に溶け込んでいました。高知市内でも昔はたくさんの銭湯があったそうですが、時代の流れで閉業が相次ぎ、2023年4月時点で5軒(うち1軒は休業中)を残すのみとなっています。銭湯は昔の生活感や地域の人の暮らしの雰囲気を感じられる施設なので、私個人的には観光での立ち寄りとしておすすめですし、お遍路さんや観光客が疲れを癒す意味でももちろん適していると思います。
今も残る高知市内の銭湯5軒のうち、高知市中心部の繁華街から南に2kmほどの住宅街にあるのが「土佐温泉」です。
※高知市内に残る銭湯は、以下の記事でもご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

【高砂湯】高知市中心部にある昭和レトロな公衆浴場の雰囲気を味わうことができる銭湯

【清水湯】高知城のすぐ近くにあるノスタルジックな雰囲気を感じられる老舗銭湯

高知市_鏡川

坂本龍馬も泳いだと伝わっている鏡川。この川を境に北部は繁華街で、南部は静かな住宅街になっています。

土佐温泉は住宅街にあり、狭い路地が入り組んでいるエリアなので、車で訪れる場合は十分に注意してください。大通りから土佐温泉に向かう路地の曲がり角もわかりづらかったので、事前に地図でよく確認しておく方がよいでしょう。

土佐温泉_路地

軽自動車でも幅がぎりぎりに感じた細い路地を通りました。

土佐温泉にアクセスするのに、路面電車を使うのもよいでしょう。最寄駅はとさでん桟橋線「桟橋通四丁目」で、JR高知駅から約20分です。
高知県のJRは電化されておらず、地元の人はJRのことを「汽車」と呼びます。対して高知市内を走るとさでん(路面電車)のことを「電車」と呼び、区別しています。路面電車で高知市街地の主要なエリアにはだいたいアクセス可能で、観光利用にもとても便利なので、高知市に立ち寄った際にはぜひ路面電車を活用してみてください。

高知市_とさでん路面電車

高知市街地の大通りにはとさでん(路面電車)が走っています。

土佐温泉_外観

土佐温泉は住宅街の路地裏にひっそりと佇んでいました。

 

昭和レトロなザ・銭湯

土佐温泉の館内は、いわゆる昔の銭湯スタイルです。館内に入ると靴入れがあり、男女別の入口を入ると、真ん中に番頭さんがいます。番頭さんに入浴料を払い、脱衣場へ。脱衣場は広々としています。浴室は真ん中に湯船がひとつ、周りにシャワーの洗い場があるという配置です。湯船はふたつに仕切られていて、複数人の入浴者がいても、適度に距離をとれると思います。壁には立派な富士山が描かれていて、昭和時代の日本という雰囲気です。

入浴料は、公衆浴場は一律に料金が決められているので、高知市内の他の銭湯と同様に400円で、とてもリーズナブルです。シャンプー、ボディーソープなどのアメニティは備え付けがありませんので、必要な人は持参してください。

なお、名称に「温泉」とついていますが、温泉がわき出ているいるわけではなく、沸かし湯の入浴施設ですが、昭和の日本の雰囲気を感じながら、リラックスできる施設だと思います。

土佐温泉の営業時間は15:00~19:00までと短く、朝や夜は営業していないので訪れる際はご注意ください。私が訪れたのは18時過ぎでしたが、他のお客さんが数人で、私が最後のお客さんになり、お風呂から出たのは19:00より前だったのですが、すでに閉店準備という雰囲気でした。番頭さんにお話しを聞いたら、お客さんがいなかったら閉店時間よりも早く閉めることもあるとのことです。

 

日本三大がっかり名所「はりまや橋」

ここで、土佐温泉からもそれほど離れていない高知県を代表する観光名所「はりまや橋」をご紹介します。
はりまや橋は日本三大がっかり名所ともいわれてしまう、有名ではあるのですが見ごたえがないとされていますが、その歴史は古く、江戸時代に堀川を挟んで商売を行っていた「播磨屋」と「櫃屋」が両者の往来のために私設の橋を架けたことが始まりで、高知県を代表する民謡「よさこい節」には「♪土佐の高知のはりまや橋で、坊さんかんざし買うを見た」というフレーズが入っていて、よく知られています。
このフレーズは純信とお馬の恋物語が由来で、純信は31番札所竹林寺の脇坊の僧侶だったこともあり、お遍路とも関連する部分がありますので、高知の歴史や民謡なども知る意味で、はりまや橋に立ち寄ってみるのもよいと思います。

はりまや橋

はりまや橋は、高知市街地の歴史を知る上で貴重な史跡です。

 

年々減少していく銭湯(公衆浴場)ですが、地域の人の生活を支え続け、地域外の人が訪れると昔の生活感を感じられる貴重な存在だと思います。土佐温泉は、昭和時代の雰囲気をそのまま残している銭湯ですので、高知市街地に立ち寄った際にはぜひ訪れてみてください。

 

施設名 土佐温泉(とさおんせん)
住所 高知県高知市百石町4丁目12−25
電話 088-832-6654
営業時間 15:00~19:00

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この記事を書いた人

人気テレビ番組「水曜どうでしょう」に憧れて東京から四国へ移住。主に四国の観光に関する記事を多数執筆しているライター。最近では、四国に長く住んでいる人よりも四国を知っている移住者と言われることも。