2015年に日本遺産に認定された四国遍路。文化庁の日本遺産ポータルサイトには、歩き遍路にとって便利な情報が詰まった『歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ』が掲載されており、地図が無料でダウンロードできるようになっています。
日本遺産と四国遍路
「日本遺産」とは”地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリー”として文化庁が認定するもので、文化財による地域活性を目的に2015年から行われている事業です。四国遍路は、1400キロにも及ぶ回遊型の巡礼路とお接待を含む独自の巡礼文化が認められ、第一回目の日本遺産に認定されています。
四国遍路の日本遺産への認定を受けて、文化庁は『歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ』を発行しました。これらは各寺院の納経所などで配布していたようですが、規定部数を配布し終えたらしく現在は紙媒体の入手が難しくなっています。その代わりに、PDFの形で日本遺産ポータルサイトから無料でダウンロードできるようになっています。
この『歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ』は88ヶ所の寺院それぞれの遍路道の経路が記載されているほか、道中にある休憩所やトイレ、宿泊施設、買い物スポットなども同地図上に表示されていて、使い勝手の良いものになっています。
日本遺産 https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/stories/story015/spot.html
『歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ』の内容
この『歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ』は、一つのお寺に対して1枚の巡礼マップという形式になっています。表面には寺院の歴史などの紹介があり、境内や沿線の見所も示されています。
裏面には、次のお寺までの経路と各施設の場所、種類、連絡先などが載っています。地図も見やすいものとなっており、曲がり角など迷いやすい箇所には写真が掲載されています。いくつかのルートパターンが載っているのも良いですね。
1枚にかなりの情報がつまっているので、旅の計画にも実際の旅のお供にも使える地図だと思います。PDFなのでデータで持ち歩けるのも一つの利点ですが、プリントアウトした方がやはり見やすいと思います。ただし、プリントアウトするとなると88ヶ所×裏表とかなりのボリュームなので、必要箇所のみプリントアウトするなど状況に合わせて使い分けるといいのではないでしょうか。
日本遺産登録を契機に作られた『歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ』。かなり使い勝手の良い地図なので、歩き遍路の基礎資料としてお勧めいたします。ただ情報は更新されていないようなので2015年時点のものとして扱い、施設についてはその都度電話などで確認をしてください。