ミニベロ遍路の道中、タイヤに釘が刺さっているのを発見。まさかのパンクに見舞われた時の感情と、実際修理で対応した手順や注意点。苦労した点と修理後の達成感。
タイヤのパンクは突然に
人生で自転車のパンクを自分で修理したことありますか? そしてその状況がまさかの自転車一人旅で起こるなんてことを想像したことありますか?まさか自分に起こるはずはないと思っている人に神様はイタズラをするようです。
ある日の四国自転車遍路旅の最中にそれは起こりました。室戸半島、絶景の海の景色が見える海岸線沿いで相棒であるミニベロのペダルがやけに重く感じたのです。そして後輪をよく見るとベコベコに凹んでおり、釘が刺さった形跡がありました。
なかなか思い出せない修理方法。事前に聞いていたパンク修理方法。
しかし旅をしている最中は情報収集と食事・ルート・その他の事で頭はいっぱい。その上基本的にアウトドアの環境では五感を解放しながらをその土地の空気感を目一杯楽しむことで頭も心もいい意味で一杯になる。そうすると”万が一”に分類される大切な情報は記憶から遠くなるのは想像に難くない。
そしてそういったことは誰に何も聞けない環境で起こるものなのかもしれない。
さあ、起きてしまったことは受け入れるしかない。
そして全力が向き合っていくしかない。
修理で対応したこと
まず取り掛かったことは修理キットの場所の確認。ミニベロのサドルに取り付けられた小さなバックに全ての解決キットはある。新しいチューブも入っており、古いのを取り外して新しいのをつけるだけ。しかし、それが慣れてない人にとってはなかなか時間がかかり難問作業だ。
この時の手順としては以下の通り。
- 自転車を上下逆さにしパンク修理準備
- タイヤチューブと本体ホイール部分を切り離す
- 空気を完全に抜く
- タイヤレバーをセットしてビード(チューブの外側)をホイールの外側へ押し出していく
- 途中からスライドしながら外側へ押し出す。
- バルブのナットを取り外し、バルブ部分をタイヤ本体から抜き、本体と切り離す
次に取り付け。
- ある程度タイヤチューブに張りが出るように空気を入れる
- バルブ部分を先にセットする
- バルブ部分を中心にタイヤを回しながら徐々にチューブをホイールの上に乗せていく*タイヤはまだ内側に入れない
- チューブが全てタイヤの内側(ホイールの上に乗った状態)に入ると最後にタイヤを内側に入れていく
- バルブからチューブへ空気十分に入れて完了
苦労したこと、そして達成感
文章にすると簡単な作業だが、特に取り付けの③、④がなかなかうまくいかずに苦戦した。最初にある程度チューブに空気を入れるのを何度もトライしながら丁度いい具合がわかってくる。そして硬いタイヤの中にチューブを入れる作業はバルブの部分を先にやらないとなかなか中心が定まらない。チューブがバランスよく、捻れないようにセットするのも案外集中力が必要。チューブがうまくタイヤの中に入り、さらにホイールの上にセットされた状態でようやく④の工程に進める。
タイヤをホイールの内側に入れる作業も最後の最後が硬くてなかなか入らない現象が起こった。そんな時はバルブの反対側からタイヤを内側に入れる作業をすると、最終段階のバルブ周辺の硬い部分がうまく内側に入るようになった。そんなこんなで、必要に迫られ予備知識もほどほどの状態でもなんとか1時間で修理完了。
真っ黒になった手と、修理が完了した自転車を見てなんとも言えない達成感。誰にでも起こりうるパンク修理の知識は出発前に必要と強く感じた旅の一幕だった。