徳島市内中心部での街乗りは、それまでのライドとは勝手が変わってくるため頭をきりかえて楽しみたい。また、ここまでの数日のライドを通じて、物品が必要だと感じる場合には、市内で買いそろえるのがオススメだ。
走行データその7 大御和神社〜阿波赤石駅近く
区間距離:28.54km
実質所要時間:58min
平均走行スピード:13.8km/h
獲得標高:141m
都市部での走行
16番札所観音寺と大御和神社を過ぎたあたりから、いよいよ徳島市内の中心部へと入っていく。
神山の新鮮な空気を吸っていた今朝、そして山を下るにつれ移り変わる田舎の風景を眺めてきたが、次第に道はより広くなり、脇を走り抜ける車やトラックの数も増えてゆく。けっして大都会ではない徳島市だが、どんどん目の前に広がる都市部の風景に強い新鮮さを感じた。肌で空気を感じ、自力以外の動力を使わず進んできた自転車ならではの感覚がそこにはあった。赤信号に引っかかることすらも不思議な気分になった。
そんな、若干浦島太郎のような感覚を携えて都市部を走行することになるが、都市部での走行はもちろん通常の街乗りルールを守る必要がある。頭のスイッチをきりかえ、信号、走行場所、スピードなどに気をつけながら久々に目に入ってくるたくさんの種類のお店や町を行き交う人々の姿を眺めながら、町ライドを楽しもう。
装備上の課題解決
ここまで数日間、とりわけ田舎道や山間部が中心のエリアを走行してきたが、今回の装備に若干の不便さを感じる部分があった。今回、持参している全ての荷物はバックパックにまとめ、ミニベロの車体前方へ搭載するスタイルでこれまで走行をしてきた。しかし、とりわけ山道のアップダウンや滑りやすい道など、比較的繊細なコントロールが必要な場面において前輪と後輪にかかる比重の不均衡さからくるバランスの悪さに少し悩まされていた。ハンドリングも重くなり、それを支える腕の力も必要になることは少し億劫と思える状態だったので、車輪後部の台座に荷物を分散させて加重バランスを整えたいと考えていた。
そんな中、久々に目の前に広がる街の景色を見て、この先のことも考えこの町で課題を解決してしまおうと決めた。何かいい店はないかと周囲を見回しながら街の中心部を進んでいくと、山間部や田んぼ道にはなかなか見かけない大手100円均一ショップがちょうどいい具合に道沿いに現れたため自転車を停めた。
店内を散策し、フック付きの頑丈そうなゴムロープを2本購入し、バックパックの荷物のうちいくらかを念のため持参していた布製の袋へと移し替えて後部の荷台へとくくりつけた。その後実際に走行してみると、やはりハンドルは軽くなり、抱えていた走行上の課題を解決することができた。まだまだ旅はこれから。都市部を見つけた際には、こういった道具類を簡単にかつ安価で入手できるチャンスととらえ、走行上のストレスを早めに解決しておいた方が良い。